おなじブラウン系のバブーシュでもずいぶんと印象が変わります。
上が顔料タイプで染色したもの。下がナチュラルブラウンのうす茶です。
顔料ブラウンは光沢がでているのが分かるかと思います。
このタイプも魅力的ですが、よりナチュラルテイストや優しい風合いを好む方にはうす茶(ナチュラルブラウン)がしっくりくると思います。 どんなお部屋にも合わせやすく取り入れやすいカラーです。
しかしながら、こんなに魅力的なカラーなのに、なかなか店頭には出回っていません。
なぜなのでしょうか?
理由のひとつに、店頭では扱いにくい難点があるかもしれません。
むらのある染色を活かした「うす茶」(ナチュラルブラウン)の魅力は なんといってもその自然な色と風合い。 自然の革の風合いを活かすため、通常のように顔料で均一に染色されたものに比べ革のあぶらシミや傷などもそのまま目立ちやすくなっていまいます。
また色合いにムラも出やすいものです。摩擦や水濡れにより色落ちしやすく、革のにおいも他の色に比べて比較的強くなります。
自然の風味を活かせば魅力は増しますが、革本来の問題も生じてきます。
そのため大手店舗などでは不良品やクレームにつながるリスクを考慮して 取り扱いを控えている場合があるのかもしれません。
日本の品質基準はとても高く、私たちの快適な生活を彩ってはくれますが いきすぎた品質へのこだわりは、手づくりや自然の革の魅力を無くしてしまい 革という大切につくられた資源や手仕事を無駄にすることにもなってしまいます。
革は生き物の貴重な資源を頂いた財産であることを忘れたくないですね。
ナチュラルブラウンのバブーシュには、ちょっとの傷やしみを気にせず 平和な気持ちを持ち合わせて、おおらかに履くのが良いかもしれません。
いろいろと難点もあるナチュラルブラウンのバブーシュですが、 それらを差し置いても、落ち着いた色合いの、この優しいブラウン。
飽きのこない、おすすめのカラーには違いありません。