*ここでは、一般的なモロッコタイプ(写真参照)のバブーシュについての対策になります。
1 中敷に注意!
まずは何よりも中敷に注意することが大切です。
中敷革はボンドで接着されているので、めくれて剥がれやすくなってしまっています。
製品の仕上がりが甘い場合などにはすでに剥がれがある場合もあります。
購入の際は、中敷が側面上まで革を贅沢に使用し接着面が大きいものがおすすめです。
はがれてしまった場合はあせらず、皮革用や木工用ボンドで接着しましょう。
簡単に補修ができます。表面にこぼして汚さないように気をつけて下さい。
そして中敷底にしいてあるクッションスポンジですが、とても薄いので、へたり易くなっています。
ぺしゃんこになってしまうのが気になる場合や、しっかりとしたクッション感を保ちたい場合は、中敷の接着メンテナンスの際に、市販の靴底クッションなどと取り替えることもおすすめします。
2 保管方法に気をつける。
意外に見落としがちですが、保管に気をつけましょう。
しばらく使わない場合は、湿気の無いところで乾燥させた状態で保管します。
風通しもよく通気性よい場所が好ましいです。
また、ビニール袋などに入れてしまわず、通気環境を保てる不織袋や綿袋などを使用します。
2週間くらい使用しない場合でも、湿気の多い日本の環境などではカビなどが発生しやすくなります。保管まではいかなくとも、しばらく使用しないときは、直射日光の当たらない通気の良い乾燥した環境に陰干しをしておきます。
3 簡単な乾拭きを。
バブーシュは本革製品です。モロッコ製のものは生産環境などによって革質の差が大きいです。
気付いたとき、お時間のあるときに、バブーシュに触れて、簡単な乾拭きをすることで革の状態を確認することも大切です。
革の状態があまり良くないようであれば、市販の革用クリームなどを使うこともよいです。
頻繁なお手入れは必要ありませんが、いきものである革に少しの気づかいは長く楽しむコツにもあります。
以上が、簡単にできる3つのコツです。
革、それ自体は非常に強い素材で長く楽しめるものに違いはありません。
しかし、バブーシュ自体が、丁寧につくられたスリッパなどにくらべ、構造上、とくに耐久性に優れているとはいえません。
裏底革の擦り切れや縫製のほつれなどが半年~1年ほどであるものと考えたほうがよいでしょう。
それでも、特別な時間の演出や、お客様へのおもてなし、またデスクワークメインの事務所用など、環境にあわせた楽しみ方で長く使うことが可能です。